非破壊検査業を通じ、世界の発展に貢献

探査技術

地中探査

地中レーダ法を主体とし、現場状況に応じて各種探査法を用いて、地中の埋設管、空洞、構造物等を非破壊で探査する事です。

 

 

 

空洞調査:地中の空洞を探査し、発見する

 

湾岸沿い、河川沿いの道路などには、潮の干満などにより自然発生する空洞が無数にあると言われています。
また、推進管工事などによって、周囲の土砂を取り込んでしまっために道路が陥没した。という事例も少なくありません。
多くの場合、『道路が陥没した』『車が落ちてしまった』など、災害が発生した後になって、空洞の存在に気付きます。
最近ではゴルフ場で陥没が起きる事件もありました。
弊社では、この様に事前に検出困難な空洞を地中探査レーダを用いることにより、早期発見する事を目的としています。

健全地盤・・・均一な平行層

空洞等がある地盤・・・盛り上がったまばらな層

 

これは、空洞内部にある空気層により地中内部を進んでいた電磁波が加速するために起こる現象で通常の場合の電磁波速度は、1秒間に約30万kmで進みますが土中では、約1/3に低下します。
しかし、空洞があると空気層なので再び電磁波が加速するために周囲の土質よりも速い速度で電磁波が伝播します。
空洞が存在する場合は、盛り上がった映像として表示されます。

 

 

トンネル調査:トンネルの覆工裏面を調べる

 

近年、コンクリート構造物の崩落事故が増えています。
コンクリート自体の強度が耐用年数を超えてしまえば、崩壊、崩落するといったものは、設計時の経年変化からある程度、予測する事は出来ます。
しかし、空洞の様に自然発生するものは不確定因子が多数存在し、空洞の発生部位を特定する事は困難です。
一般構造物(建物、橋梁など)においては、自然発生する空洞は殆どありませんがトンネルの場合は、覆工裏面の地山境界部に空洞が発生するケースがあります。
これは山水などがトンネルの覆工裏面を伝って流れるために生じるもので、コンクリート自体を侵食し、『覆工厚が減少→トンネルの崩落』と最悪のケースに繋がるものもあります。
現在、北海道での災害や新幹線のトンネルの崩落から、トンネル覆工裏面の空洞調査を行う業務が活発化していますが、 『熟練を要する』『個人差が生じる』などの面から定量的に空洞部位を特定する事は困難でした。
幣社では、地中探査レーダを使用して、トンネル覆工裏面の空洞状況を面的に掴むことを目的としています。

 

覆工裏面に対して、アンテナを縦断方向に走行させて、トンネル覆工裏面の空洞状況を調査します。

 

埋没管調査:地中の管を発見する

 

地中には、水道管・ガス管・下水道管・電話線・光ケーブルなど様々な種類の埋設管が埋設されています。
これらの埋設状況については個々で十分管理されていますが、中には道路の拡幅工事が行われたり、 埋設当時の記録が失われたりして、埋めた位置がわからなくなってしまったというケースも生じています。
従来、このような場合の確認方法として、試掘による埋設位置の確認が行われてきました。
しかし、今日、交通量の増加などに伴い、試掘によって埋設位置の確認をすることは困難になってきています。
レーダ探査法は、電磁波を用いた非破壊工法で調査を行うため、短期間で調査が行えて、交通の妨げになりません。

 

右のデータ映像写真は、埋設管探査の実例です。

測定スタート位置から、16.2m付近と18.8m付近に見られる三日月状の反射エコーが埋設管からの映像です。
深度は、それぞれ 0.5mと1.2m付近です。
埋設管の映像が三日月状の形成を有する理由は対象となる埋設管が円形だからです。
アンテナは地表面上から走査しますのでアンテナ走行中においても、それぞれの通過点から埋設管までの間を伝播する電磁波は、常時連続して反射してきているので、円形の対象物に対し解析映像上では管頂の位置が最も深度の浅いの映像として表現されます。

 

 

障害物調査:地中の埋設物を発見する

 

建物を建てようとしたら、地面の中に埋設物があって、工事が中断した。という事例を建設現場でよく耳にします。
施工中に工事が中断してしまうと関連業者の方々を含め、工事全体の進行の妨げとなります。
『前もって判っていれば、対応が出来た。』なんてことは経験されている方も多いはずです。
地中探査レーダでは、事前に現場探査を行うことにより円滑な作業計画がたてられるよう協力致します。

 

右のデータ映像写真は鉄板(5m×2m)の検出映像です。
地下1.2m〜1.8mの間の地点にあるのが鉄板です。

 

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